千葉 マルバ
北海道 むつみ屋
神戸 山神山人
たこやき キムタコ
ソフトクリーム 心(キロロ)
・ラーメン劇場の特色は何でしょうか。また、泉ヶ丘ラーメン劇場にしかない魅力を教えてください。
A 各店のいずれ劣らぬ個性派店主の味へのこだわり、生きざまにより演じるラーメンドラマが大きなテーマのひとつです。館内には店主にスポットを当て、来場者がラーメンの味とともに店主のひとなりを知っていただき、より深くラーメンを楽しむ演出をしております。
・競合施設として意識されている施設はありますか。あれば、どのような対抗措置をとられていますか。
A 日本全国に四つしかないからフードテーマパーク別の情報交換を計画中である。おそらく小樽が一番豊富だろう。
A.「初めて大阪に出店する」というのが最初の基準である。出店希望店のリストはある。劇場側から探す場合もある。(ラーメンフリークの人に厳選してもらって数十店リストアップ)
・出店してもらいたいお店との交渉の際に、どのようなことが問題になりましたか。
A.店主は職人気質が強いので、ビジネスとして割り切れんでケンカ別れになったことがある。商店街内の個人経営店だと、好きなときに開店・閉店ができるが、ラーメン劇場内ではできない。それが窮屈で、ラーメン劇場から去っていく店も多い。
・出店している店舗では、本店の方が働いていらっしゃいますか。それとも新しく雇われた方に任せていらっしゃるのですか。
A.厨房は店主もしくは本店社員で構成し、店内客周りは現地の採用スタッフ。本店との間に方針の違い等がある。集客率は本店より1.7倍ほど大きい。
・出店するお店が変わることはありますか。
A.情報発信の場であるため、お店の入れ替えはある。店の入れ替えは客が味の選別などで決める。常に「関西初」のお店を心がけている。
A:1番多いのは18才から20代のグループかカップル、2番目はファミリー、3番目は50代以降のご夫婦。3分の2はやはり大阪から。
・同じラーメンのテーマパーク型のレストランである‘新横浜ラーメン博物館’について、どう思われますか。
A:新横浜ラーメン博物館はあくまで利潤目的であり集金装置として完結する事が目的。博物館という名の通り、展示物がメイン。しかし当劇場はラーメン劇場の収益も
もちろん大事であるが、ショッピングセンターの集客装置として稼動することを1番の目的としている。あくまで集客がメイン。主旨の時点で全く異なる。このラーメン
劇場の集客の波及効果が他のSC内の店舗へ行かなければ意味がない。ラーメン劇場にコストはかけるがそれなりのコストしかかけない。
☆新横浜ラーメン博物館は、博物館一つで集積地としてやっていかなければならないため、コストが非常に大きい。 一方、ラーメン劇場はショッピングセンター内の一つであるため、一応内装は作ったが、それなりのコストで済ませられる。そのため、入場料は不要である。(役割…収益≦集客)
・新横浜ラーメン博物館では、リピーターとして毎日来られる方が結構多くいらっしゃると伺いましたが、泉ヶ丘ラーメン劇場でもリピーターはいらっしゃいますか。
A:オープン3ヶ月目に入り、リピーターの比率は多くなっている。また、各店舗の変わらぬ味がリピーターを作る1番の要因だと思う。全店舗制覇されたお客さまもいる。また、二分の一は新規の客である。
・劇場を運営していくに当たって、どのような人材を求めていらっしゃいますか。
A:「@オーナーの利益を確保し、なおかつ利益をあげること、Aテナントの運営管理、Bお客様に喜んでもらう」、この3点が劇場運営に欠かせない。この3点を実行でき、なおかつ発想の転換ができるクリエイティブな人。一番手の人は次に違う事を考えるが、二番手の人はそれ以上何もやらない。だから思いつき、偶然ではなくデータ等理論に基づいて発案、提案できる、そういった理にかなった自己主張ができる人材を求めている。
・面接で採用を決める際どういった部分を重視されますか。
A:販売促進等専門的なことが出来る人。そして自己アピールできる人。「はい」としか言わない人間は駄目。何をやりたいか言葉に出せる人。
・現在、ラーメン劇場が目指すものは何でしょうか。
A:常に関西市場でラーメン情報の発信地であること、常に新しい味をお客さまに提供し関西でのラーメン食文化の構築を目指す。
☆常に「情報発信」を考えている。
・ラーメン劇場の中にたこ焼き屋があるのはどうしてですか。
A:当初はラーメン屋7店舗だけだったがラーメンだけでは不安になったのでにおいがあるものをいれようと思った。大阪にあるものじゃ面白くないので新しいたこ焼きをやりたいという方がいたのでやってもらった。 キムチ味という、大阪にはない新しい味である。店主は大阪の人。またアイスクリーム屋の「キロロ」は箸休めのため。ラーメンに付随していた物販を求めていたが関東で人気のあるアイスクリームを紹介してもらったので来て貰った。こちらも人気で、目的客:連動客=5:5ほどである。
・オープンにあたって何か宣伝はしましたか。
A:劇場オープン後は取材が多かった。関西のテレビ局は全て取材に来た。 USJは不祥事を起こしていたし、大阪で他に話題がなかったからだろう。
予告チラシ…40万部 オープン後…30万部
南海線中づり、地下鉄ポスター
FMでの一ヶ月キャンペーン…2週間程
雑誌など
これらより、TV効果はもっと大きかった。TVで取り上げられ後すぐ電話での問い合わせが殺到し、客は増えた。
・他地域(海外等)へ進出される予定はありますか。
A:ディベロッパーなので取得する物件のオーナーの人が言わない限り海外は特に考えていない。自分の持っている物件以外行う気はない。ただ国内でラーメン劇場を作ろうという計画はある。モール形式になるかもしれないが千葉のSCでそういった計画が出ている。
・新横浜ではメニューに身にラーメンというのが各店にあって「食べ歩き」が可能であったがここラーメン劇場では全店にミニラーメンがあるわけではなかった。ミニラーメンをやっているのは三店舗だけ
→味のこだわりは店主に優先する。中には、ミニラーメンを作るのが嫌な店主もいる。
・ショッピングセンター内でのラーメン劇場の力は?
大きい。オープン前の予想数字をクリアしている。「集客をいかに高めるか」営業に対してはショッピングセンターからの口出しはできない。
・大阪のご当地ラーメンってあるのでしょうか。
A大阪のご当地ラーメンはあることはある。梅田などの、それなりの集客環境が整っているところであれば、成功するかもしれない。しかし、そのような便のいいところから便の悪いところに来てもらうというのは難しい。ラーメン劇場では、関西初の味を心がけているめ、和歌山のラーメン店を入れなかった。
☆関西、関東では商業のやり方に違いを感じるというお話もでた。
→ラーメン店に限らず、東京ではすぐに集積できるが、関西ではそうはいかない。
関西から関東への進出は多いが、今は難しい。逆に、関東から関西への進出は少ない。
関東では切磋琢磨していたので、関西でも勝てるようになった。関東では先んじなくては勝てなかった。 大阪では、新しいことに飛び出すことがなかった。関西の方がのんびりしている。関西から東京へ行くのは、「流通」であって「流動」ではない。
(ただし、百貨店は別である。数が限られており、格をもっているので、 関西・関東の区別はあまりない。)
今の小売は消費者主導で、小売業がついていけてない。一つの見方だけでは、進歩がない。